羊山公園(秩父市)

最終更新日 2021.4.27 撮影日 2021.4.19&2020.4.2他

2021年「芝桜まつり」は中止だが、見学は可能

羊山公園 芝桜の丘
菖蒲田口から入って東の丘から西の丘(中央口)方面を見ています。人の列が連なっているあたりが谷の底です。

「羊山公園」といえば、4月中旬から5月上旬にかけて右(スマホなら上)の写真のような風景が見られる「芝桜の丘」で知られています。

芝桜の開花に合わせて「芝桜まつり」も開催されており、2019年には期間中に約44万人もの来場者がありました。

しかし、2020年は4月17日〜5月6日まで予定されていましたが、新型コロナウィルス感染症の世界的流行を鑑みておまつりは中止になりました。しかも、人が集まることを防ぐために「芝桜の丘」は封鎖されました。

2021年はおまつり等のイベントはすべて中止になりましたが、見学は可能です。従来通りの入場料を支払って入場します。入口で検温や手指の消毒を行うなど、感染症対策は万全に行われています。

「芝桜の丘」は「羊山公園」の南部分に位置し、敷地は約17,600平方メートル。秩父のシンボル武甲山から連なる山麓に、9種類40万株以上の芝桜が植えられた「埼玉版 パッチワークの丘」です。

下の写真で中央に人が列をなしている部分が谷になっており、手前と奧方面がなだらかな斜面になっているので、立体的に花の風景を見ることができるわけです。

植栽されている芝桜は、ピンク(オータムローズ)、赤(マックダニエルクッション、スカーレットフレーム)、白(リットルドット、アメージンググレース、モンブラン)、紫(エメラルドクッション、オーキントンブルー)、白と紫(多摩の流れ)の9種類です。

羊山公園 武甲山と芝桜
武甲山と芝桜。芝桜の丘で最も有名な景色ですね。武甲山は石灰石を大量に採掘したため、山肌が顕わになり山の形が変わってしまいました。

写真はうまく撮れなかったのでお見せできませんが、個人的には白い花びらの中央に紫の線が入った「多摩の流れ」がとても気に入りました。

「芝桜の丘」では、天候に恵まれると秩父のシンボル武甲山(1,304m)をバックに、美しい風景を見ることができます。

谷を挟んだ両斜面には、観覧用のベンチや芝生の広場もあり、のんびりと芝桜を楽しむことができます。

毎年、ゴールデンウィークころにピークを迎えるため公園は大混雑します。夜間は入場できませんので、昼間行きましょう。4月中旬頃から、公園内の無料駐車場は使用禁止なり、公園の外に臨時駐車場が設けられます。有料ですね。

2007年から芝桜の時期のみ、入園が有料になりました。入園料300円。団体20名以上250円です。しかし、2011年は東日本大震災を考慮して入場は無料でした。代わって、入口には「東北地方太平洋沖地震の義捐金募金箱」が設置されていました。

「芝桜の丘」については、たくさんの写真を掲載したページを用意しました。そちらをご覧いただくとわかりやすいかも知れません。→ 「羊山公園 芝桜の丘」

開園時間
8:00〜17:00
入園料(7分咲き以上の通常時)(2020年は4月17日〜5月6日)
300円(団体20名以上250円)
臨時駐車場(例年4月中旬頃よりGWあたりまで)
普通車・軽自動車500円、バイク200円、大型バス3,000円、マイクロバス2,000円 

羊山公園 芝桜の丘 園内ガイド

羊山公園 芝桜の丘ガイド
羊山公園 芝桜案内図 2019年版

武甲山に連なる尾根の公園

羊山公園 見晴らしの丘
公園北側の「見晴らしの丘」。秩父の市街地を一望できます。桜の木も多いですね。こんなカットが、2011年フジテレビのノイタミナ枠で放送されているアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」のタイトルバックに出てきます。

「羊山公園」は総敷地面積が約30ha。武甲山から連なる山稜の、尾根部分を利用して作られた公園です。

非常に起伏に富んでいて坂道が多いので、訪問の際は覚悟が必要ですね。

地形はとても複雑です。公園を形成する尾根は「芝桜の丘」のある尾根を含めて3線もあり、同時に谷が2線。

更に、公園の中心尾根を横に分断する谷まであって、公園中坂だらけ。しかも、トンネルとはいえ、西武線が公園を突っ切っています(笑)。

中心の尾根を横に分断する谷には、秩父市街から上がってくる道路が敷かれていて、上がった先に駐車場(芝桜の時期一般車は駐車禁止)があります。ここを起点に、「羊山公園」は南北に分かれることになります。

南側には、「芝桜の丘」のほか、羊が飼われている「ふれあい牧場」、フィールドアスレチックの「わんぱくの森」、散策にぴったりの「野鳥のさえずる森」、テニスコート等、主な施設は南側に集中していますが、北側にも見所があります。

公園北側には、標高は300m弱の高台から秩父市街を一望できる「見晴らしの丘」、武甲山の歴史を学べる「武甲山資料館」、棟方志功の作品を中心とした美術館「やまとーあーとみゅーじあむ」、姿の池など。

好天の日には、遠く両神山や甲武信岳、雲取山等の奥秩父の山々も眺望できます。

埼玉有数の桜の名所

羊山公園 満開の桜
公園南側の桜。芝桜だけでなく、桜も埼玉有数の名所です。武甲山をバックにした桜は格別でした。

芝桜だけでなく、約1000本とも言われる桜の名所としても知られています。

「名所として知られています」とずっと書いてましたが、初めて見たのはサイトを始めて23年目の2020年です。ごめんなさい。

感想と紹介は「羊山公園 満開の桜」に詳しく書きましたが、これこそが「桜の名所」、名所中の名所という絶景でした。

桜は、芝桜のある南側にも見晴らしの丘のある北側にもあります。でも、どちらかというと南側の方が見応えがあるかも知れません。

南側は芝生で覆われたゆるやかな丘が2つあり、芝生広場の周囲や頂上に多くの桜が植樹されています。この起伏が桜を立体的に見せてすばらしい光景を生み出しています。

約1,000本と言われる桜のほとんどがソメイヨシノですが、南側にはヤエザクラやシダレザクラもあり、また景観を維持するために多くの桜が新しく植樹されているのも好感度が高い理由です。

ソメイヨシノの古木が多い北側は、多くが立ち枯れて伐採されていました。しかし、根は残されていて若い芽が出ているものも多くありました。

北側は、姿の池を見下ろす東南の斜面に新しく植えられた桜が多くあって、山肌全体がピンクで覆われるような光景を楽しむことができます。

子どもたちの遊び場

羊山公園 冒険の森 わんぱく広場
フィールドアスレチックが並んだ「冒険の森 わんぱく広場」。土の広場の周辺に5ポイントの木製遊具と金属製がいくつか並びます。

「芝桜の丘」にばかり目が行きがちな「羊山公園」ですが、ちゃんと子どもの遊び場も揃っています。

フィールドアスレチックの「冒険の森 わんぱく広場」は、公園の南側。「芝桜の丘」から連なる尾根にあります。

以前は木製の遊具が10数ポイントあったのですが、2020年に確認したところ木製の遊具が5ポイントと金属製のうんていやブランコが残るのみでした。

複数合った木製のテーブルセットはしっかり残っていて、お弁当を広げることも可能です。

中央部分には土ですが広場のような開けた空間もあり、遊具が減った2020年も鬱蒼とした雰囲気の優しい空間を作り出しています。

元々が尾根と谷からなる自然の地形を利用した公園なので、ボール遊び等が可能な平らな芝生広場は、フィールドアスレチックの隣に狭めで一箇所あるのみです。

鬱蒼とした森の中を縦横に散策路が設けられていますので、子どもたちを連れて散歩を楽しむ公園かもしれません。

羊山公園 園内案内図(2019年版)

羊山公園 おさんぽマップ
羊山公園 園内案内図 2019年版

アクセスなど

電 車
秩父鉄道「御花畑駅」または西武秩父線「西武秩父駅」「横瀬駅」から、徒歩15分〜20分
タクシー
「御花畑駅」は小さいので、タクシーはありません。「横瀬駅」と「西武秩父」ならタクシー可能。
クルマ
練馬ICより約1時間50分(寄居バイパス利用)
駐車場
普段もたくさんあります

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