古代蓮の里(行田市)

最終更新日 2021.11.19 撮影日 2021.4.22&2019.4.22他

真夏に賑わう公園

古代蓮の里 入口
蓮の時期でも入場料は必要ありません。500円の駐車料金が入場料と思ってください。

「古代蓮の里」は観光都市・行田の「市の花」であり「市指定天然記念物」でもある「古代蓮(行田蓮)」をシンボルとした公園です。

蓮の花は夏(6月下旬〜8月初旬)に見頃を迎えます。ただ、蓮の花は午前7時ころから咲き始めて9時ころが一番美しいと言われています。真夏でも比較的涼しい時間帯ですね。それでも「古代蓮の里」には大きな屋根付きのレストハウスが2棟も用意されているので、そのあたりは考えられています。

他には「牡丹園」、桜(大きくなって見ごろになりました!)が植えられている「お花見広場」、「水生植物園」、「白鳥の池」、高低差のあるローラーすべり台のある「冒険遊び場」、蓮の花の展示館である「古代蓮会館」、地上50mの「展望タワー」などがあります。「釣堀」もありますね。

南側の大きな駐車場がある入り口から入るとすぐに小高い丘が目に付きます。これは「見晴らしの丘」と呼ばれていて、登れば園内を一望することができます。公園全体を回ると、意外と起伏があるので結構しんどいですよ。総敷地面積約14haの「古代蓮の里」にはほかにもいろいろな施設があります。

1,400年〜3,000年前のタネが自然発芽

古代蓮の里 展望タワーと古代蓮
古代蓮の池には、木道が通されていて、隅々まで見学することができます。この日は、見物客がたくさんいらっしゃっていました。

「古代蓮(行田蓮)」は1,400年〜3,000年前のものと考えられています。

「古代蓮の里」にある古代蓮は昭和46年にゴミ焼却場建設中、土中から出土した種子が自然発芽したものだそうです。このゴミ焼却場脇には自然のままの自生地がありますが、こちらには移植しました。それが、今や10万株にまで増えたとか。

古代蓮だけでなく、「古代蓮の里」には世界中から集められた多種多様な蓮が、全部で41種類約2万株も植えられています。蓮の種類によってバラツキがありますが、6月下旬から8月上旬頃には美しい蓮の花を見ることができます。世界の蓮は南側の駐車場近くです。

まず、古代蓮(行田蓮)の大きさにビックリです。大人の手のひらより大きいかもしれません。色はピンク。ピンクが花びらの付け根に向かって白くグラデーションします。淡く美しく幻想的です。最盛期になかなか行くことができませんが、美しい古代蓮を二度堪能いたしました。(2009年と2017年)

古代蓮の里 行田蓮(古代蓮)
行田蓮(古代蓮)は、とても大きい。大人の手のひらよりも大きいかも知れません。

観光客は中高年が多いですね。若い方の姿はほとんど見かけません。その上、男性はほぼ全員がカメラ持参です。中には三脚や一脚を立てて蓮の花を狙っていた方ももいらっしゃいます。

木道が通された池は一面が蓮の花です。満開の蓮の花は黄泉の国に迷い込んだような気分にさせてしまうかも。まあ、蓮の花は中高年の花かもしれません(笑) 仏教を彷彿とさせますし。

蓮の花の開花時間も若い人が簡単に来られない原因かもしれません。蓮の花は朝の7時に咲き始めて9時には開ききります。午後になるとしぼんでしまいますから、早起きが必要です。早起きが当たり前の中高年にピッタリではあります。

注意点としては、できれば雨が続いた後は避けた方が良さそうです。点在する池は調整池にもなっていて、雨量によっては水位が上がって芝生や四阿まで水浸しになるみたいですから。

高低差のある赤いローラーすべり台

古代蓮の里 遊具
こちらのローラーすべり台は、小学校低学年くらいまでなら充分に楽しめそうです。乗りたかった。

子連れは、「冒険遊び場」直行ですね。こちらのローラーすべり台はそこそこに高低差があってとっても楽しそうです。大きな木製の遊具は、小学校低学年くらいまでなら存分に楽しめそうです。アスレチックの下には、小さい子向けの機関車型遊具も揃っています。その横にはママパパジジババが休む四阿まで完備。言うことありませんね。

水遊びも安全にできそうです。「見晴らしの丘」のそばに、キレイな流れがあります。底も浅いし、流れも早くないので、安全に水遊びができそうです。でも、目を離さないでくださいね。小さい子は1cmの深さでも溺れますから。

芝生の広場は広くて手入れが行き届いています。ここなら少しくらい転んでもケガの心配は少なそうです。見晴らしの丘あたりだけでなく、奥に行くとまた別の芝生広場がありますので、探してみてください。蓮の時期を外せば、きっとその広場を独り占めできることでしょう。

北側の駐車場(普段は閉まっていて、6月中旬〜8月中旬だけ開場)の近くで、「ホタルの生息地」と書かれた看板を見つけました。もちろん、養殖して育てているのでしょうけど、本当にホタルが居そうなくらい水がきれいで、流れに生えている植物もむかし田舎で見たような感じでした。期待できそうですね。

蓮の時期以外も楽しめる公園です。

古代蓮会館と展望タワー

古代蓮の里 展望タワー
展望タワー。手前の低い建物が古代蓮会館です。展望タワーは蓮の花をイメージしてデザインされたようです。たぶん、花が終わった後のレンコンですね。

「古代蓮の里」の「展望タワー」は2001年の4月に完成しました。「古代蓮会館」の奥にあるので、「展望タワー」だけの利用はできません。エレベーターに乗ること33秒で、50mの高さからさえぎる物のない360度の景色を楽しむことができます。周囲は田んぼばっかりですが。

天気が良い日には、筑波山はもとより、富士山や八ヶ岳や那須から秩父の山々まで一望できることはできます。しかし、蓮の時期は薄ぼんやりと霞んで見える程度です。冬場の空気が澄んでいるときならかなり期待できそうですが、他はあまり期待しない方が良さそうです。

「展望タワー」では冬場に大きなイベントが2回あります。まず、12月には「10万石の夜景」と題したクリスマスイベント。写真が貼ってありましたが、思ったよりキレイな夜景ですね。イルミネーションもキレイです。

それと元旦には、「タワーから初日の出」を見るイベント。条件が揃えば、最高の新年を迎えることができそうです。「展望タワー」には100円で見られる望遠鏡と、200円のテレビ望遠鏡がありました。

古代蓮の里 売店
売店は常設です。オススメは行田名物ではありませんが、お隣の羽生名物の「いがまんじゅう」。是非、一度ご賞味ください。

「古代蓮会館」の入場料は高校生以上が400円、小・中学生が200円です。中には「展望タワー」のほかに展示施設と休憩所があります。展示施設では行田の自然と古代蓮を紹介しています。

見るものは少ないかも知れませんが、それなりに見せる工夫のあとが見られます。入るとお姉さんが案内してくれますよ。それにしても、400円とはちょっと高いかな。

売店では行田の特産品などのほかにも、おにぎりやお稲荷さんなども売っています。売店のお隣はうどん屋さんです。もりうどん(450円 大盛550円)、肉汁うどん(550円 大盛650円)、ぶっかけ蓮きんぴらうどん(560円 大盛660円)など。味は……。

それと、毎年6月15日〜8月15日(蓮の開花状況によって変動あり)は駐車場が有料です。気になる駐車料金は500円。観光地料金ですね。冒頭にも書きましたが入場料とお考えください。

花の公園として進化中

古代蓮の里 満開の桜並木

開園から年月を経て、古代蓮以外の花がたくさん植えられて夏以外でも花を目的に訪問される方が増えました。

まず、冬の「ロウバイ」です。

ロウバイは、2002年ころから地元企業や自治会、個人などから寄贈され、2020年までに248本のソシンロウバイやマンゲツロウバイが植樹されています。

2017年からは毎年1月下旬に「ロウバイまつり」が開催されるほどです。

春先には「」。

梅林にある立て看によると、1998年に行田市と友好都市となった福島県白河市から贈られたものが発祥のようです。2021年現在、全部で200本くらいあるそうです。

春には「」。

まだそれほど大きくありませんが、古代蓮会館の方に伺ったところ、園内全部併せると約250本の桜が植樹されているそうです。毎年「さくらまつり」が開催されています。

5月になると「牡丹」が咲きます。

牡丹は、平成24年に「花の交流」で東松山市から寄贈されたものだそうです。 植栽されているのは、「五大州(ごだいしゅう)」「鎌田藤(かまたふじ)」「ハイヌーン」「玉芙蓉(たまふよう)」「島錦(しまにしき)」の5種類です。

桜にしろ梅にしろ、名所と呼んで差し支えないくらいの勢いです。

古代蓮の夏だけでなく、四季を通して楽しめる公園になりましたね。

古代蓮の里 園内地図

古代蓮の里 園内案内図
古代蓮の里 園内案内図

有料施設の概要と料金など(2017年7月現在)

通常期 蓮の開花時期(6月中旬〜8月中旬)
営業時間 休業日 営業時間 休業日
公園 終日 なし 終日 なし
古代蓮会館 9:00〜16:30
(受付は16:00まで)
月曜日(祝日は営業)
祝日の翌日
(土日の場合は営業)
年末年始
7:00〜16:30
イベント時は別途
売  店 9:00〜16:00 7:00〜16:00
うどん店 11:00〜14:00 月曜日、火曜日(祝日は営業)
祝日の翌日
(土日の場合は営業)
年末年始
9:00〜14:00 月曜日
注意事項
営業時間および休業日は変更になる場合があります。
イベント
1月1日・・・迎春企画「タワーから初日の出」
4月22日・・・グランドオープン記念日「古代蓮会館無料開放」
12月・・・クリスマス「10万石の夜景」開館時間延長

アクセスと駐車場など

駐車場
普通車 490台 大型バス 8台
駐車場料金(6月中旬〜8月中旬の蓮開花期間のみ)
普通車・・・500円(駐車券を見せると古代蓮会館が半額で利用できます)
バス・・・1,500円
クルマ
東北道 羽生I.Cから約25分、加須・栗橋I.Cから約30分
電車
JR高崎線「行田駅」から市内循環バス(西循環コース左まわり)
秩父鉄道「行田市駅」から、市内循環バス(西循環コース右まわり、東循環コース左・右まわり)
市内循環バスは毎日運行 料金:1回 100円
蓮の開花時期は、JR高崎線「行田駅」からシャトルバスを運行

「観光都市・行田」をもっと楽しみたい方には「貸し自転車」がオススメです。

無料の上、時間制限無し。しかも、レンタルできる「JR観光案内所(行田駅)」「観光情報館ぶらっと♪ぎょうだ」「行田市郷土博物館(忍城)」「NPO法人さくらメイト」「はにわの館(さきたま古墳公園)」「古代蓮の里(蓮の時期のみ)の6ヶ所のうち、どこで借りてどこに返却しても良いそうです。ただし、子ども用はありませんので、ご注意を。電動アシストもありますよ。

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