水子貝塚公園(富士見市)

最終更新日 2018.11.11 撮影日 2018.10.28

こんな施設があるよ

水子貝塚

水子貝塚公園
芝生広場と復元住居跡。右の「6号復元住居」から左へ17号15号の順だと思います。

「水子貝塚公園」はとてもシンプルな公園です。

公園は凹凸の少ない正方形に近い形をしていて、中央部分に広い芝生広場があって、その周囲を582メートルの園路が走っています。582メートルの園路はジョギングコースにもなっているみたいですね。

ブランコとかそういった子どもの遊び場はひとつもありません。唯一遊べそうなのは南門の近くにある木組みの展望台くらいでしょうか。

入り口は北の正門、南門、西門と3ヶ所あります。

駐車場は「資料館」「展示館」に近い北側の正門に無理すれば20台くらい停められそうな駐車場と、正門側の道路と直角に交差する道路に面した南門近くの48台駐車可能な駐車場と2ヶ所あります。

公園のシンボルとも言える5棟の復元された竪穴式住居は展示館に近い、公園の南東側の芝生広場の一角にあります。資料を見ると以前は復元住居の骨組が2ヶ所展示されていたようですが、2018年現在は見当たりません。数本の木の棒が立っている場所が2ヶ所ありましたので、もしかしたらそこに「復元住居骨組」があったのかも知れません。

水子貝塚公園 15号住居跡内部
15号復元住居の中。土間ですね。屋根が高くて立派です。これなら雨が降っても大丈夫そうです。

復元住居の中には許可を得ないと入ることはできませんが、15号住居跡のみ常時入出可能な状態になっています。

15号住居跡は正門から園路を歩いて2番目(3番目)の建物で、中には縄文人の家族の人形が展示されています。

住居の中は土間で、木の実?が入った器と籐製?のカゴがあり、その後ろに魚等の食料が並べられています。

人の姿は5名。いずれも女性みたいで、赤ん坊の世話をする人、煮炊きする人、髪を結う人結われる人、と当時の生活の一コマを切り取ったようなリアルな展示です。

100円で購入したA5版くらいの資料には槍か釣り竿のような棒を担いで狩りに出かける男性像が写っていますが、2018年11月に訪問した時は「資料館」に展示されていました。

15号住居跡は結構広く30畳くらいもあるそうで、当時の住居としてはやや大きめなんだそうです。

竪穴式住居は夏は涼しく冬は暖かいそうで、ぼくら現代人が想像するよりもずっと過ごしやすかったようです。

芝生広場を歩いていると不自然にタイルが敷き詰められた場所があちらこちらにあります。これは貝塚が発見された場所を表していていて、約60ヶ所がドーナツ型に点在しています。

「貝塚=竪穴式住居」ですので、住居が約60棟あったことになります。ただ、60棟が同時に存在したわけではなく、同時に建っていたのは5〜10軒と考えられています。60軒というとどれくらいでしょうね。数百年くらいでしょうか。

今から約7,000年〜5,500年前の遺跡

水子貝塚公園 展望台からの眺望
展望台から復元住居方面を写しました。写っているのは17号15号1号あたりだと思います。

「水子貝塚公園」はその名の通り、 昭和44年に国の史跡に指定された縄文時代を代表する 「水子貝塚」の保存と活用を図るために整備された歴史公園です。

「水子貝塚」は縄文時代前期(約7000年〜5500年前)と思われる大規模な環状(ドーナツ型)の貝塚と集落跡です。貝は大部分が汽水域で採れる「ヤマトシジミ」だそうです。つまり、当時はすぐ近くに海があり、海に流れ込む川があったわけですね。

資料によって様々に記載されている貝塚の発見日時ですが、富士見市がネット上で公開している資料によると、一番最初の発見は1894年(明治27年)10月25日で、次いで”遺跡”として1917年(大正6年)に”発見”され、さらに1937年(昭和12年)に”貝塚”として”再発見”されたということのようです。

1938年(昭和13年)から発掘調査が6回行われて全貌が明らかになりました。

公園として開園したのは平成6年のことです。開園当初は「縄文ふれあい広場 水子貝塚公園」と称していました。平成30年現在も「縄文ふれあい広場」として親しまれているみたいですね。

ちなみに、「水子」という地名は「生まれなった子ども」の水子ではなく「水のあるところ、水が湧き出るところ」という意味があるのだそうです。

資料館と展示館

水子貝塚公園 水子貝塚資料館
水子貝塚資料館の内部。正面の男性像は100円で購入した資料では15号住居内に展示されていました。たまに移動させるみたいですね。

正門の近くには、富士見市内の遺跡から出土した遺物を展示した「水子貝塚資料館」と水子貝塚の発掘調査の様子を再現し、大型スクリーンで水子貝塚を紹介する映像を見ることができる「水子貝塚展示館」があります。

「水子貝塚資料館」の目玉展示は、埼玉県指定有形文化財の「羽沢(はねさわ)遺跡出土縄文土器(愛称ムササビ土器)」なのですが、残念ながら訪問したときは「ららぽーと富士見」で出張展示が行われていたそうで見ることができませんでした。

資料によると、大きな把手が2ヶ所あって、一方は動物(獣)の顔でその反対側に尻尾が表現されているそうで、それがムササビが飛ぶ姿を連想させるそうで「ムササビ土器」と呼ばれるようになったそうです。

「水子貝塚展示館」では、水子貝塚から出土した唯一の人骨や犬の骨も見ることができます。

人骨は身長146cmくらいの30歳くらいの女性で歯並びが良いそうです。縄文犬は体高40cmくらいの小型犬で、現在の柴犬に似た感じだそうです。妄想が膨らみますね(笑)。

公園を訪問した際は、是非立ち寄ってみてください。入館料はどちらも無料です。

お子さんが興味を持ってくれると楽しみが増えますね。

水子貝塚公園 園内地図

水子貝塚公園 案内図
水子貝塚公園 園内地図。
100円で購入した資料のスキャンです。
資料自体が古いので南の駐車場の記載がありません。
下に置いたバス案内の方が2018年現在に近いです。

水子貝塚公園 利用案内

開園時間
9:00〜18:00(4月1日〜9月30日)
9:00〜17:00(10月1日〜3月31日)
休園日
なし
入園料
無料

資料館・展示館 利用案内

開園時間
9:00〜17:00
休館日
月曜日(祝日を除く)・祝日の翌日・年末年始
入館料
無料
体験学習開催
野外映画会、土器づくり、まが玉づくり、火起こし、など

アクセスその他

電車
東武東上線「みずほ台駅」東口下車 徒歩約17分(約1.4km)
バス
東武東上線「みずほ台駅」東口発「富士見市役所・ららぽーと富士見行き「市内循環バス」乗車(5分程度)  「水子貝塚公園」下車 目の前
東武東上線「志木駅」東口発【志25「ららぽーと富士見」行き】または【志21「下南畑・富士見高校」行き】「東武バス」乗車(15分程度) 「貝塚公園入口」停留所下車 徒歩2分
クルマ
関越自動車道「所沢IC」から約5.6km
駐車場
2ヶ所 68台くらい(正門側 約20台、南門側 48台)

水子貝塚公園 バス案内

最後に「水子貝塚資料館」に掲示してあったバス路線に関する画像を貼っておきます。

上に置いた公園の案内図はかなり古いです。直下に置いた園内地図の方が、南門に近い駐車場もちゃんと書いてありますし、こちらの方が現状に即しているかもしれません。

以下3枚のバス案内は、あくまでも2018年11月現在のものです。変更になることもあるかもしれませんので、ご理解いただいてご利用お願いします。

水子貝塚公園 バス停案内図 バス時刻表
水子貝塚公園 交通案内図
この地図が一番新しいみたいです。
水子貝塚公園 東武バス路線図 時刻表
水子貝塚公園 東武バス 路線図 時刻表
水子貝塚公園 富士見市内循環バス路線図 時刻表
水子貝塚公園 富士見市内循環バス 路線図 時刻表

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