さきたま古墳公園(行田市) 満開の桜
2019年の桜
石田堤とは反対側の登り口(降り口)。 この画角の画像は、Windows10のオープニング画像に 使われたことがあるのでご存じの方も多いでしょう。 丸墓山古墳山頂の桜が1本なくなってしまったので、 この画角が一番美しいかもしれません。 |
2019年、上手く青空の下で撮影できたので、更新しておきます。
冒頭の画像のキャプションに書きましたが、丸墓山古墳山頂の桜が1本無くなっていました。下の記事にも書いているとおり、以前は5本あったのです。
どの場所の桜が無くなってしまったか。下に置いた3枚の画像をご覧ください。直下が2010年撮影で、その下がほぼ同じ画角で撮影した2017年と2019年の画像です。
2010年の画像 |
2017年の画像 |
2019年の画像 |
2010年と2017年の画像では中心に大きな桜が写っていますが、2019年には中心の桜が無くなっています。
丸墓山古墳山頂を確認したところ、桜があった場所は更地になっていました。これで山頂の桜は4本になってしまいました。
2010年の画像で中心にあった桜は、丸墓山古墳山頂の南東側に少し張り出すような形で立っていました。この2017年6月から2019年4月の間に伐採されてしまったようです。せっかくの景観だったので本当に残念です。枯れてしまったのでしょうから仕方ないことではありますが。
実は、丸墓山古墳の復元されたお堀のあたりにも立ち枯れが何本かありました。
現在山頂にある桜もいつ枯れてしまうかわからないですね。
行田市でも考えていると思いますが、是非丈夫な種類の桜を選んで山頂に植えて欲しいと思います。
……以上、2019年4月7日記しました。その後、調べたところ、朝日新聞のサイトで下記のような記事を見つけました。
埼玉)墳頂の桜、台風で倒木 行田・丸墓山古墳(朝日新聞デジタル 2018年10月19日の記事より)
埼玉県の名の由来となった国指定史跡「埼玉(さきたま)古墳群」(行田市埼玉)を構成する日本最大級の円墳、丸墓山(まるはかやま)古墳の墳頂にある桜の巨木1本が倒れてしまった。台風の影響とみられ、再生は難しいといい、11月上旬に伐採する予定だ。桜見物、また戦国末期の忍(おし)城水攻めゆかりの名所地でもあり、関係者はショックを受けている。
丸墓山は古墳群11基のうち9基からなる「さきたま古墳公園」の北端にあり、直径105メートル、墳丘の高さは約19メートル。昨年11月に奈良市の富雄丸山(とみおまるやま)古墳の直径が約110メートルと判明するまでは日本最大の円墳だった。1590年、豊臣秀吉の命で近隣の忍城を水攻めした石田三成が、墳頂に陣を張ったことでも知られる。
墳頂には、根元の直径が約1メートル、高さが10メートル近い桜の巨木が5本あった。公園を管理する県立さきたま史跡の博物館の町田太平・公園管理担当課長によると、60年ほど前に地元の有志が植えたものという。開花時には桜を見物しながら頂上に登ることができ、花見スポットとしても知られる。
このうち墳頂の東縁の桜が、根……(以下、有料版へ)
そういうことだったのですね。枯れたわけではなくて台風とは……。関係者のみなさんのため息が聞こえてくるようです。
リンク先の朝日新聞には無残にも、縦に真っ二つに避けた桜の写真がありました。
続く記事では、古墳保護の観点から後継の桜は植樹しないというようなことが書いてあるようです。残念です。でも仕方ありません。
それともうひとつ、記事内に見過ごせない記述がありますね。
「丸墓山は古墳群11基のうち9基からなる「さきたま古墳公園」の北端にあり、直径105メートル、墳丘の高さは約19メートル。昨年11月に奈良市の富雄丸山(とみおまるやま)古墳の直径が約110メートルと判明するまでは日本最大の円墳だった。」
あちゃー、昨年ということは2017年に判明してしまったのですね。日本で2番目と……。
石田堤を丸墓山古墳登り口あたりから駐車場方面を。 |
復元されたお堀。 |
1本なくなってしまったけど相変わらず圧倒的な山頂の桜。 右に見えるコーンの後ろにもう1本桜がありました。 |
青空に浮かぶ桜
さきたま古墳公園の桜の絶景は、青空に映える丸墓山公園山頂の桜です。 |
手前に菜の花の黄色、バックに青空に浮かび上がる桜は美しい。 |
「さきたま古墳公園」の桜は「丸墓山古墳」の周辺に集中しています。
特にすばらしいのが丸墓山古墳の山頂に咲く桜です。丸墓山古墳の頂上には、直径20メートルほどの広場があって桜が5本(2019年に確認したところ4本になっていました)植えられているのですが、その5本(4本)の桜はかなり太くそれぞれの枝振りが半端ないのです。
山頂の桜を丸墓山古墳の下から見上げると頂上の桜が浮かんでいるように見えるわけです。これが運良く天気の良い日に当たると最高です。青い空をバックに眺める山頂の桜は息を呑むほどです。
この絶景を求めてカメラの砲列が並ぶのが、丸墓山古墳の復原されたお堀のあたりです。
ちょうど桜の下部分には黄色の菜の花が咲いているので、上手く時期が合えば山頂に咲く薄ピングの桜と、山麓の菜の花を青空をバックにしてカメラに収めることができるわけです。
青い空に薄ピンクの桜が浮かび上がる様は得も言われぬ美しさです。
菜の花とのセットは「権現堂公園」と同じですが、この時期ならでは鉄板の組み合わせですね。お花見の方もたくさんいらっしゃいます。
丸墓山古墳の山頂の雄大な桜
丸墓山古墳周辺
芝生広場周辺
もちろん、丸墓山古墳の山頂だけでなく、丸墓山古墳をぐるりと囲む遊歩道にも、古墳にいたる石田堤にも、近くにある芝生広場周辺にも桜がびっしりと咲いています。
公園内には約200本あると言われています。桜の名所と呼ぶには少し寂しいかも知れませんが、1本1本がかなりの樹齢でご覧のように勇壮でものすごい枝振りです。
埼玉県では「大宮公園」や「権現堂公園」などが1000本オーバーで桜の名所と呼ばれていますが、「さきたま古墳公園」は数で圧倒するのでなく、桜を見せるシチュエーションで圧倒する桜の名所です。
下の画像のように手が届く場所に桜の枝が垂れ下がっている場所もありますが、枝を折ったりするのは絶対にやめましょうね。
やっぱり山頂の桜!
駐車場側からの丸墓山古墳。 |